蛋白質構造生物学研究室@山梨大学

山梨大学生命環境学部生命工学科 大山拓次

Laboratory of Protein Structural Biology by Takuji Oyama @ Department of Biotechnology, Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Yamanashi

生命の根幹をなすタンパク質群の立体構造と機能の相関をX線結晶構造解析により解き明かす研究を行っています

Our research is aimed to understand the structure-function relationship of proteins that play critical roles for living organisms by X-ray crystallography


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これまでに解析を行ったタンパク質の構造ギャラリー


主な研究テーマ Main Research Projects

DNA複製に関わるタンパク質群の構造生物学

Structural Biology of Proteins Working for DNA Replication and Repair

DNA複製は細胞周期の特定のタイミングで素早く正確に行われる必要があります。そこで、素早い複製のためにDNAポリメラーゼの機能を促進したり、正確な複製のために合成途中の間違いを直したりするタンパク質が多数存在します。また、DNAは内的および外的要因によって常に傷を受けていますが、受けた傷の程度に応じて様々な方法で修復されます。DNAの複製や修復に関わるタンパク質群はレプリソームと呼ばれる巨大な集合体を形成し、DNA代謝を効率よく行って。レプリソームの全貌解明を目指し、個々のタンパク質分子にとどまらず、様々な複合体の立体構造を、X線結晶構造解析と電子顕微鏡を組み合わせて研究を進めています。

脂質代謝に重要な核内受容体PPARを標的とした創薬のためのX線結晶構造解析

X-ray Crystallography of Nuclear Receptor PPARs Working for Lipid Metabolism toward Acceleration of Drug Design

核内受容体はヒトでは48種類有り、リガンドの結合により活性化する転写因子で、生体内の物質代謝や恒常性維持に重要です。PPARは脂質代謝に関わり、その機能不全はメタボリックシンドロームなどの疾病を招くため、創薬のターゲットとして注目されています。PPARには3種のサブタイプ(α,δ,γ)が有り、互いに良く似たリガンド結合特性を持ちます。サブタイプへの結合特性を自在に操ると共に、いわゆるADMEプロファイル( 吸収・分布・代謝・排泄)を改善し、より安全な薬剤開発を目指し、PPAR-リガンド複合体のX線結晶構造解析を行っています。

植物二次代謝に関わるタンパク質の構造酵素学

地球上の生物は多種多様であり、そのそれぞれは他の生物が真似することの出来ない独自の生命システムを作り上げています。植物は動物に命を与えるだけでなく、特に人間にとって有用な、様々な化合物群を作り出す宝庫です。そのような植物種独自の化合物生産システム(二次代謝)は関連酵素群が生体内で局在している場合が多く『メタボロン』と呼ばれます。現在我々は、大豆が持つイソフラボン生合成に関わる酵素群の構造生物学的研究を行っています。イソフラボンは女性ホルモンに良く似た構造を持ち、特定保健用食品に含まれるなど健康との関わりが注目されていますが、我々は既に一部の酵素の結晶構造を決定しました。研究が進めば大豆の生体内システムを模倣したイソフラボン大量生産が可能になるかもしれません。


 研究室について About Us

活動場所:山梨大学生命環境学部生命工学科 ⇒学科HP) (⇒学部HP) (⇒大学HP)

スタッフ:大山 拓次(教授)経歴についてはこちら(山梨大学教員情報検索)をまたはこちら(researchmap)をご参照下さい。

配属学生:
2022年12月、3年生3名が配属されました。現在の所属学生は9名です。
2022年4月、4年生が1名追加配属となり、2022年度は修士1年2名、学部4年4名、学生計6名での活動です。
2021年12月、3年生3名が配属されました。現在の学生は計7名です。
2021年9月、4年生が1名追加配属となり、修士2年1名、学部4年3名となりました。
2021年度は修士2年1名、学部4年2名です。
2020年度は修士1年1名、学部4年3名、共同研究チームからの派遣1名(学部4年)です。
2019年度は修士2年 3名、学部4年 2名でした。


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